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パイロット社員が音信不通になってしまった時の対処法は?

・責任感、生活リズムの乱れ…ストレスがたまりやすいパイロット業務
飛行機の操縦士は憧れられる職業である反面、肉体面・精神面でも負担が大きい職業です。考えてみれば当たり前で、1度に数十人、数百人の命を預かる精神的負担と、時差のある外国に頻繁に行くのだから時差による生活リズムの乱れもあります。もちろんそういった理解をした上での就職や勉強、訓練を積んだ人がパイロットになる訳ですが、人によって容量の差はあっても、ストレスが蓄積され続けることが心身に良い訳はありません!休日のリフレッシュが出来ない、操縦仕事それ自体に問題が無くても職場の人間関係が悪すぎてストレスが倍増していた、年齢によるホルモンバランスの変化なども、パイロットのストレスが限界突破する要因になりがちです。

・パイロットは休めないの?
そんなにポンポンパイロットが不調になっていたら、そしてそれによって飛行機が飛ばない事態になっていたら、頻繁にニュースになっていそうなものです。それが起きていないのは、「パイロットはシフト制」なのと、「体調不良時に運転させない/代わりのパイロットが控えている」など、当日担当するパイロットが居なくても大丈夫な制度作りが行われているからなんです。控えのパイロットは一応仕事での待機となるので、出番がなくとも休みではないものの、すぐに連絡が取れる環境であれば空港と家、どちらでも待機してOKです。この仕組み、急な休みで代わりに出てくれる人を探すのに悩みがちなシフト制の業界全てに導入してほしいものです…。

・パイロットが音信不通になってしまったら?
話を戻して、パイロットは決して「休めない」「休みづらい」ものではありません。一般的な社会人だとついつい「体調不良くらいなら」と頑張って出勤したり、上司に「体調不良ぐらいで休むな!」と言われがちですが、後者はとりあえずブラックなので出来たら転職したほうがいい職場です。そうでなくとも、感染症の流行により体調不良での出勤に注意が必要なご時世になっています。熱や痛みで集中できない、目や手元が震えて仕事が出来ない、自分が乗る飛行機のパイロットがそんな状態だったら絶対に乗りたくない人が大多数でしょう。

パイロットは休めない職ではありませんが、同時に一度ストレスで潰れてしまうと、それまで支えていたものが重いだけに深く潰れてしまいかねない職です。精神的にタフな人がなれる職ではあるものの、それだけにギリギリまで耐えてしまってからの突然の音信不通になってしまうことがあります。シフト自体はスタンバイパイロットの制度でなんとかなるとして、音信不通になってしまったパイロットにはどう対応するべきなんでしょうか。

・まずは本人の安否確認!
何をおいても真っ先にやるべきは、本人の安否確認です。メールや電話はもちろん、連絡が取れない当日のうちに、本人の自宅への訪問、緊急連絡先への連絡を、本人か家族と連絡がつくまで繰り返し行いましょう。本人の自宅がアパート・マンションであれば管理会社に連絡して、鍵を開けてもらう対処が一般的です。

そこまで大袈裟なことを?と思われるかもしれませんが、これはパイロット相手に限らず、「音信不通になっている社員」に対する対処として珍しくありません。ことパイロットにおいては、自分が休むことでどれだけの人に迷惑がかかってしまうかよくわかっている筈であり、「本人がたった一言、『休みます』と連絡出来ないほどのことが起きている」と考える方が妥当です。単に酔いつぶれていただけだったとなれば、お騒がせですがまだ懲戒処分で済むようなら良い方で、逆に酔いつぶれる程飲んだ後に飛行機操縦なんてとんでもありません。(実際、大事故になったこともありますし、日本でも2018年に取沙汰されました)

問題はむしろ自宅に居ない・帰っている様子がない、実家等の家族の元にも帰っていない、数日以上音信普通になってしまうケースです。

・どうしても連絡がとれなければ退職手続きを
パイロット自体は1年以上のブランクがあっても、9週間ほどの訓練で復帰できる職ですが、あまりに音信不通のパイロットには解雇を考えるのも当然です。しかしここで企業側が考えておきたいのは、「本人の安否確認において、安全配慮義務の責任を果たしたかどうか」です。

音信不通からの企業側による解雇では、不当解雇であると訴訟されるケースがあります。裁判所の事例によれば、無断欠勤での解雇が正当と見なされる日数は「14日以上」だと言われています。また、14日未満であっても、無断欠勤が頻繁におきる場合も「改善できない」として解雇が正当とみなされます。

ただしどちらの場合も、「企業側は安否確認をしていた」「その上で当人と連絡がつかなかった」と明確に記録に残しておくのが重要です。LINEやメッセージならば送信履歴、自宅訪問なら「何時に」「誰が」を記録として残しておきましょう。

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