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入居者と音信不通になってしまったら…対処法まとめ

1.入居者と音信不通の場合の対処法

賃貸の不動産の場合、借主になるには必ず連帯保証人を立てることが必要になります。そのため、まずは音信不通になってしまった借主の連帯保証人に連絡を取ってみましょう。一般的には親族が連帯保証人になっている事が多いため、入居者の居場所を知っている可能性があります。居場所がわかれば、こちらからそちらに連絡することができますし、親族から一言伝えてもらえれば入居者本人から連絡が来る可能性も出てきます。また、連帯保証人には、入居者からの家賃の支払いが滞ってしまった際の家賃の肩代わり義務がありますので、入居者の居場所がわからず、家賃滞納になっている場合には連帯保証人に早急に支払ってもらいましょう。

もし、入居者がたまたま電話に出られず、たまたまメールもチェックしていなかった場合、通常通り生活しているのであれば直接部屋を訪問して話をしましょう。常に忙しそうにしていて、あまり家に帰っていないような状態であれば、ポストやドアにメモを残しておき、話したいことがある旨を伝えても良いでしょう。帰ってくる時間がわかるのであれば、その時間を見計らって訪問してみるのが手っ取り早いです。

どんな手段を使っても連絡が取れず、入居者が家にも帰って来ないとなると、家賃滞納で夜逃げをしてしまった可能性も考えられます。その際には、家賃滞納に関する「内容証明郵便」を作成します。その書面には、「〇月〇日までに家賃の振込をお願いします。」という一文と、その期限を過ぎたら、賃貸借契約を解除する旨を記載しておきます。送付した内容証明にも反応がなく、期限内に家賃を支払われなかった場合には、部屋の明け渡しの裁判を起こすことになります。一般的には3ヶ月以上の家賃滞納が続くと賃貸借契約の解除が認められますので、それ以前であれば入居者との連絡手段を探しましょう。ちなみに連帯保証人では、賃貸契約解除の手続きを行うことはできません。もし、相手が内容証明や訴状を受け取らないのであれば、裁判所の公示送達制度を利用して、入居者の承諾なくして裁判を始めることもできます。

2.入居者と音信不通でもやるべきでないこと

大家さんであれば、全ての部屋の鍵を持っているので、入居者が音信不通になってしまったら、部屋に入って現状を確認したいと思うのが普通でしょう。しかし、無断で部屋に入ってしまうのは、住居侵入罪という立派な犯罪になってしまいます。もし万が一、入居者が部屋内で倒れている可能性がある場合には、警察へ連絡した上で警察官や家族と一緒に部屋を確認することは許されます。

無断での住居侵入も認められませんが、無断で鍵を変えてしまったり家具を外に出すことも許されることではありません。実はひと昔前にはこのようなことも少なからずあったのですが、犯罪と判断されてしまい、損害賠償請求をされてしまうケースまであります。連絡が取れないのであれば、早く新しい入居者を迎えたいという気持ちはわかりますが、明け渡し裁判を起こすことしか方法はないと認識しておきましょう。そして、裁判が終わるまでは、部屋の中に立ち入ることもできません。

3.安否確認のための開鍵、入室について

不動産の管理をしていると、年に何度かは入居者の安否確認を依頼されることがあります。例えば、「一人暮らしをしている娘と連絡が取れない」や「高齢の母からしばらく連絡がない」といったように、主に入居者の家族が確認したいケースが多くなります。多くの場合、家族が警察へ連絡し、警察から開錠依頼をされますが、実は管理会社には「安否確認のために開錠する義務」がある訳ではありません。警察からの依頼はあくまで要請であって、「開錠のお願い」という形になります。そのため、管理会社は何か思う点があれば、その要請に応じなくても処罰されるというようなことはありません。ただし、警察が実際に動いている案件ということは、事件が起こっている可能性や部屋内で人が亡くなっている可能性が高いということなので、実際には積極的に開錠に協力する姿勢を見せた方が良いのです。

万が一、開錠したものの入居者に何の問題もなく、入居者から「違法行為だ!」と責められてしまっても、管理側が損害賠償義務を負う必要はありません。入居者が何日も音信不通になっており、生死に関わるような状態かもしれないと判断されたための開錠なので、「社会的相当行為」であると見なされるためです。

4.入居者と音信不通になってしまっても落ち着いた行動を

長い間入居者と連絡が取れないと、家賃収入が滞ってしまうなど不安になってしまうこともあるでしょう。しかし、いくら管理会社や大家さんという立場といえど、勝手な行動は許されません。どんな手段を使っても音信不通の状態が長く続いてしまう場合には、まずは落ち着いて、部屋の明け渡し裁判を起こす準備を粛々と始めましょう。

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