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音信不通の兄弟へ相続依頼の手紙を出したい!どんな文言がおすすめ?

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音信不通の兄弟でも相続には遺産分割協議が必要

日本の法律では、遺産相続の際には相続権を有する相続人が全員で遺産分割協議を行わなければいけません。普段から連絡を取っている間柄なら、遺産分割協議もそれほど難しいことなく、行えるでしょう。しかし仲があまりよくない音信不通の兄弟がいたりすると、相続依頼の連絡をするだけでも緊張してしまうものです。

音信普通の兄弟でも、連絡先が分かっているなら、手紙なりメールなり、もしくは電話なりで相続依頼をすることができます。しかし居所が分からなかったり連絡先が分からない場合には、弁護士に依頼して相続人の調査や連絡先を調べてもらった上で、相続依頼の手紙を出さなければいけません。調査に時間がかかることもあるため、居場所調査はできるだけ速やかに始めることをおすすめします。

ちなみに遺産分割協議においては、音信不通の兄弟や面識がない相続人も含め、全員の同意が必要不可欠です。一人でもかけると遺産分割協議は無効となってしまうため、兄弟が音信不通なので兄弟抜きで遺産分割協議をすることはできません。

相続依頼の手紙は最初に書いた人を名乗るべし

相続依頼の手紙を出す際には、記載しなければいけない事項がいくつかあります。特に音信不通の兄弟だと、お互いに良い感情を持っていない可能性もあるでしょう。その場合、手紙の内容次第では相手に不信感を持たれてしまい、遺産分割協議の話し合いがスムーズに進まなくなる可能性も考えられます。そのため、内容や文言には細心の注意を払う必要があります。

最初に記載するべきことは、自分が誰であるかを明確に名乗ることです。音信不通とはいえ、兄弟なら手紙の差出人の名前を聞いてピンとくることでしょう。しかし手紙に法的効力を持たせるためには、最初に相続依頼の手紙を書いている自分の名前、そして被相続人との間柄を書きましょう。

相続依頼の手紙は、相続人が書く場合もあれば、弁護士が代理で作成することもあります。そのため、相続人自身が描く場合には、その点を明記することが大切です。

記載するべき内容とは?

相続依頼の手紙には、被相続人が亡くなったという事実を知らせる役割も持っています。亡くなったという事実を伝えるだけではなく、具体的な日時も含めて明記しましょう。この日時を明記することによって、音信不通の兄弟が相続放棄したり相続税の申告をする際に役立ちます。

相続依頼という手紙の目的も明記しなければいけません。なぜ手紙を出したのか、その理由は相続依頼なので、相続の手続きを進めるために協力が必要ですという旨を書きます。ただし、最初の手紙でいきなり遺産分割の具体的な話をすると、相手に警戒されるリスクが高まります。そのため、手紙ではあまり具体的な内容には触れず、あくまでも手紙を出すことになったいきさつにとどめておくのが無難です。

知らないはずの住所を知った経緯についても、触れておくのが親切です。相続人調査の目的で戸籍を取得し、そこから住所を知ったと細かく説明すれば、相手は安心してくれるでしょうし、相続依頼に対しても前向きに協力してくれるのではないでしょうか。

なおこの手紙には、いつまでに返信してほしいという期限を設けることも必要です。遺産分割協議が進まなければ、すべての手続きが後周りになってしまいます。そのため、期限を設けることで速やかに返信してもらえることにもつながります。

文言には注意が必要

相続依頼の手紙は、兄弟と言えどできるだけ丁寧な文言で書くように配慮したいものです。
「拝啓」で書き始め、最初に突然手紙を出すことの非礼を詫びる文言から書き出すと良いでしょう。「拝啓、突然お手紙を差し上げる非礼をどうぞお許しください。」から書き始めれば、音信不通の兄弟はその先まで読み進めてくれるのではないでしょうか。

「令和XX年XX月XX日に、私の母XX(住所XX、生年月日XX年XX月XX日)が永眠いたしました。」とまず被相続人がなくなったことを知らせたうえで、「母の相続手続きを進めるにあたり、XX様も相続人でいらっしゃいますので、戸籍の附票に記載されていた住所へお手紙を差し上げた次第です。連絡先が分からず、時間がかかってしまい、大変申し訳ございませんでした。」と詫びましょう。

さて、ここからが本題です。「母の相続手続きについては、相続人全員で話し合いを行った上で、全員が納得できる形で進めたいと考えております。そのためには、XX様の協力も欠かせません。今後の相続手続きへのご協力を宜しくお願いいたします。」と細かい点には触れず、協力を要請する旨にとどめておくのが賢明です。

そして最後には、相手があなたに連絡したい場合の連絡先を明記します。文言としては、「つきましては、これまでの経緯及び今後の手続きにつきまして、ご説明をさせていただきたく存じます。大変お手数ですが、私の連絡先(電話番号XXX-XXX-XXXX)までご一報いただくことは可能でしょうか?もしも電話での連絡が難しい場合には、返信用封筒をお使いいただき、XX様のご連絡先の電話番号を教えていただければ、こちらから電話を差し上げたいと存じます。」としましょう。

締めの言葉は、「ご多用のことと存じますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。」と締め、最後に「敬具」とつけましょう。

スムーズに手続きを進めるためには弁護士へ依頼するのもOK

もしも音信不通の兄弟に対してなかなか連絡を取りづらいという場合や、法的に間違いのない方法で連絡をしたいというときには、弁護士に依頼するという方法もアリです。経験豊かな弁護士なら、何の手続きが必要だという点を心得ていますし、そのための書類集めなどもすべて代行してくれます。

これまでもめることが多かった兄弟だったりすると、相続の件で再びもめてしまうと、遺産分割協議がスムーズに進まなくなってしまうリスクが高くなります。場合によっては、経済的な負担や精神的なストレスも大きくなるかもしれません。そうしたトラブルを回避するためにも、弁護士に依頼するという方法もぜひ検討しましょう。

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