MENU

音信不通の相手に催促する方法とは?~ビジネスメール編~

1.取引先の相手と連絡が取れない理由

ビジネスメールにおいて、取引先の相手と連絡が取れなくなってしまうことはしばしばあります。初回の連絡から反応がない人や、それまで普通にやりとりしていたのに突然連絡が途絶えてしまう人まで様々ですが、その理由や原因にはどんなことがあるのか把握しておくと対処がしやすくなります。

まず、相手に迷惑をかけないためにも、取引先の業界の繁忙期がいつ頃なのかは最低限把握しておきましょう。一般的に年末年始やお盆前後、ゴールデンウィーク前後の時期は、どの業界も長期休暇に差し掛かるため、バタバタしていてメールを見ていない可能性が高くなります。したがって、急ぎでない要件の場合には、この時期に連絡するのは控えておきましょう。業界によって、繁忙期は異なりますので、他業種のことも理解しておくことが、スムーズなビジネスメールのやり取りに繋がります。もし、繁忙期にメールを送ってしまった場合、返信が遅くなる旨を理解しておく必要があります。そして、急ぎで返信を欲しい内容である場合には、念のため電話でもメールを確認してほしい旨を伝えましょう。

また、何らかの理由で相手がメールに気が付いていないか、返信を忘れている可能性もあります。重要なメールや問い合わせの場合など、早急に返事が欲しいのであれば、メールの件名に【重要】や【要返信】と記載し一目で重要な内容である旨が相手に伝わるようにメールを送りましょう。電話での連絡の場合は、相手からの折り返しを待つのではなく、伝言メモを残してもらうなどの工夫が必要になります。特に大手企業の取引先や、繁忙期の場合は1日何万通のメールや数十件の電話を受け取っている人もいますので、その中に埋もれないようにしなくてはいけません。

もし、こちら側がセールスをかけている相手であれば、売り込みを避けたいのでわざと音信不通にしている可能性や、対応が面倒なので連絡をもらえない場合が考えられます。このように相手が故意に連絡を絶っているのであれば、しつこく催促しても逆効果です。少しでも売り込める可能性がある場合には、相手の閑散期を狙って再度連絡してみるのも良いですが、繁忙期にわざわざ売り込みに行くのは余計に相手の気分を害しますので避けましょう。また、最初から購入する意思がない場合にも、連絡をもらえないことが多々あります。相手の気持ちを汲み取って執拗なセールスをするのはやめましょう。

そして、他者とのやり取りで問題が解決された際にも、相手からの連絡が途絶える可能性があります。一般的には、「問題が解決しました。ありがとうございました。」と一言二言連絡をもらえるものですが、忙しくて返信を忘れてしまっていることも考えられます。そういったケースでは、「連絡がないのは、問題のない証拠」と捉え、少し様子をみてみましょう。

2.音信不通の相手への催促の方法

取引先と音信不通になってしまった場合、シチュエーションによっていくつか対処法があります。特にビジネスでは、プライベートよりも相手の連絡先や所在地が調べられるので、簡単に連絡を取ることができます。

もし、連絡が取れなくなってしまった手段と別の連絡手段がある場合には、その手段で相手に連絡を取ってみましょう。例えば、メールの返信がなければ電話で、それでも返事がなければ直接相手の職場に出向くといった具合になります。電話でやり取りをしていた場合には、メールに切り替えてみると、相手の都合の良いタイミングで返事をくれる可能性があるので、そちらもお勧めです。取引先と連絡が取れない原因は、主にシンプルに相手が忙しかったり、お互いのタイミングが合わない場合が考えられます。もし、それまでと同じ手段で連絡をするにしても、異なる時間帯に試みることで返事をもらえる可能性が高まりますので、臨機応変に対応してみましょう。

現在のメールには、相手が自分の送ったメールを開いたかどうか確認できる機能がついているものがあります。自分のメールで事前に設定しておくことで、相手がメールを開いた時点でこちらに通知が来る仕組みになっています。したがって、メールを開いているのに返信がないのであれば、相手が返信をしなくても良いと思っている可能性が高くなります。一方で、開封通知が来ない場合、大量のメールに埋もれてしまっているか、迷惑メールに振り分けられてしまっている可能性があるため、もう一度メールを送るか、電話でメールが届いているかの確認をする必要があります。

また、これまで普通にやり取りしていた相手と、突然連絡が途絶えてしまったケースでは、一度こちらからの連絡を止めてみるのも一つの方法です。ただ、セールスをかけているお客様の場合には、DMや手紙、メールマガジンなどの為になる情報だけは継続して流しておきます。そうして関係性を維持しておくことで、お客様の状況が変わった時に問合せ先として候補に挙げてもらうためです。メールマガジンは一方的な情報提供ですが、繰り返し受信することでこちらの社名が印象付きお客様の記憶にも残ります。完全に関係を絶つのではなく、接点を持ち続けることを忘れないようにしましょう。

お客様が個人客であるケースでは、SNSやLINEといったメッセージアプリを利用するのも効果的です。最近では、企業がアカウントを作成して、個人客とやり取りをするのが当たり前になってきています。多くのメッセージアプリでは、相手がメッセージを読んでいれば、こちらが送ったメッセージに「既読」と表示されるので、相手が内容を確認しているかどうか一発で把握でき便利です。また、相手の携帯番号を知っていれば簡単にメッセージを送ることができるSMSも利用数が増えています。文字数の制限はありますが、どのスマートフォンにも標準搭載されているアプリなので、新たにダウンロードする手間がありません。こうした個人的なメッセージアプリは、ビジネスメールよりも身近なものなので、利用すると返信率が高まります。連絡が取りにくい人への連絡手段として活用してみましょう。

3.催促メールを送る際のポイント

ビジネスで催促メールを送る際には、相手に失礼のないように言葉遣いやマナーに気を付ける必要があります。

まず、一番大切なのは「件名を見れば内容がすぐにわかるようにすること」です。「○○のご確認のお願い」「○○についての進捗状況お伺い」などと端的な内容にすることが大切です。もし本当に返信を急いでいる場合には、【至急】などと付けても良いですが、相手にプレッシャーを与えてしまい不快に感じる人もいるため、最終手段として使用しましょう。相手がすぐに確認してくれるか不安な場合には、電話でメールを送った旨を伝えてあげると丁寧でしょう。

また、催促している内容がいつ送ったメールに関するものなのかも明確に記載する必要があります。どの件について言っているのか相手がわからないと確認に時間がかかり余計に返信が遅れてしまいます。本文に「〇月〇日に送信している○○の件で」と記載してあげると親切です。

そして、「期日の明記」も催促メールでは重要なポイントとなります。催促メールにおいては、こちらがどれほど急いでいるのか相手に伝わらなくては意味がありません。相手に失礼のないように言葉で急いでいる旨を伝えるのは難しいですが、期日を書いておけば一発で伝わります。こちらが理想的に動ける日程を逆算して、相手に伝えましょう。「〇月〇日〇時までに」と時間まで明確にしてあげると相手がどれくらいのスピ-ド感で動けばいいのか伝わりやすくなります。

期日だけでなく、急いでいる理由を伝えられるのであれば、相手にしっかりと伝えましょう。自分が休みを取るから急いで欲しいといった私的な内容ではなく、業務的にこの日までに送ってもらわないと滞ってしまうという趣旨の内容にしましょう。ただし、文章が長くなりすぎないように端的に理由を述べることが大切です。

最後に大切なのは、文末に「行き違いで対応して頂いておりましたら、申し訳ありません。」というように相手に配慮した内容の文章を記載しておくことです。相手が忙しくて対応できなかった場合、そこに追い打ちをかけるようにプレッシャーをかけてしまっては相手に失礼です。特に入金の確認などは、タイムラグがあり確認に時間がかかることもしばしばなので、メールを送った時点で相手が確認していることも考慮した上でメールを作成しましょう。

4.ビジネス向け催促メールの例文

取引先に送る催促メールは、相手の対応状況によって内容が少し異なります。どのようなメールを送るべきかよく考えながら送るようにしましょう。

例えば、こちらから質問した内容に対して返事がなく、期限が決まっているため早急に返事が欲しいケースです。以前こちらが問い合わせたメールに被せて、「〇月〇日にお問合せさせて頂きました件につきまして、その後ご確認頂けましたでしょうか?お忙しいところ大変恐縮ですが、〇月〇日までにご回答いただきたく存じます。」というように短文で要件のみを伝えます。もし、日時だけでなく時間の指定まであれば、その旨も記載すると良いでしょう。こちらからの要求だけでなく、「大変恐縮ですが」と相手を配慮した言葉も入れるのがポイントです。

何度か催促しているのに、一向に返事をもらえないケースも希にあるでしょう。そんな時には、こちらからの催促メールを送るタイミングで、相手が対応してくれているかもしれない可能性も考えながら文面を作成しましょう。「○○の件で何度かご連絡させて頂いております件に関しまして、ご確認頂けておりますでしょうか?受信トラブルなどの心配もありますため、念のため再送しております。お手数をおかけいたしますが、ご対応頂けますと幸いです。」といった文章が良いでしょう。相手に非があると一方的に決めつけるのではなく、何かのトラブルでメールを確認できていないのではないかとこちらが心配している様子を表すのがポイントです。

また、資料の内容チェックをお願いしているケースでは、「先日、郵送(メール)にてお送りいたしました○○の資料はお手元に無事届いておりますでしょうか?同じ資料をこちらのメールに念のため添付いたしますので、〇月〇日までにご確認頂けますと幸いです。お忙しい中大変恐縮ですが、ご対応よろしくお願いいたします。」といった感じでメールを送ります。ポイントは、こちらの不手際で資料が相手に届かなかった可能性を考慮した文面を添えることと、お客様の状況に配慮した内容にすることです。もし、資料が重要な内容である場合には、なぜそんなに重要なのか説明する一文を添えておくと相手の中の優先順位を高めることができます。

最後に、社内の人宛てに催促のメールを送るケースです。社内の人からのメールは、社外よりも優先度が低くなりがちです。そこで返信を忘れてしまうことも少なくないため、返信期日を明確に記載しておきましょう。「○○のプロジェクトの資料の件で先日メールさせて頂いております。昨日が提出期限でしたが、その後いかがでしょうか?明日のプレゼンで使用する大事な資料ですので、早急にご送付いただきたくご連絡差し上げました。お手数ですが、本日の〇時までにご返信願います。」と明確に趣旨を伝えましょう。もし相手が同じ建物内の人であれば、直接話して催促した方が効果的です。

5.催促メールを送る時は相手の気持ちも考えて

お相手からの連絡が途絶えてしまうと、特に業務的に早く解決しなくてはならない問題がある場合には、焦ってしまいますよね。そうなるとこちらの気持ちばかりを優先して伝えたくなってしまうこともあるでしょう。しかし、相手にも相手の事情があります。どんな理由で相手が返信を滞らせているのか、一旦落ち着いて考えた上で催促メールを作成し、送るようにしましょう。そして、相手を気遣う一文を添えるのも大切なマナーです。くれぐれも相手を責めるような内容は避けましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次